GVHD診断の候補物質『CCL8』

20160530

GVHDは造血幹細胞移植において生命を脅かすものであるが、その診断は主に臨床所見と侵襲的な生検に頼っている。GVHDの特異的バイオマーカーがあったら迅速かつ正確にこの深刻な病状を察知するのが容易になるだろう。

我々はプロテオミクス技術を用いて、マウスモデルでGVHDに特異的な血漿タンパクを探索した。8972Daの分子のピークがGVHDとコントロール群で差のある値を示し、この値は病気で上がってシクロスポリンAの治療で下がり、同系移植においてはかろうじて検出される程度だった。精製し質量分析するとその分子はケモカインファミリーのCCL8とわかった。ヒトの検体ではCCL8の血清中濃度はGVHDの重症度に極めて相関していた。GVHDがない群のすべての検体で48pg/mL以下だった。それに対して、GVHD群のCCL8は52.0から333.6 pg/mLまでより高く上昇していた。重症GVHDの2人の患者はCCL8がずば抜けて高く、333.6と290.4 pg/mLであった。

CCL8はGVHDの迅速かつ正確な診断のための有望な特異的な血清マーカーである。


CCL8 is a potential molecular candidate for the diagnosis of graft-versus-host disease

BLOOD, 15 APRIL 2008  VOLUME 111, NUMBER 8 4403-12